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2014年03月30日

続・大河ドラマの演技

大河ドラマに限らず、日本の演技、特に「映像の演技」はどうして今のように「派手」になってしまったのでしょうか?

民放ではずいぶん昔から「アニメ実写版」のような、あるいは「バラエティ演技」と言えるような無理な興奮や大げさな表情や動きをする演技がありましたが、そういう民放の影響をNHKのドラマ制作班も受けたのかも知れません。NHKではいわゆる「朝の連ドラ」も「大河ドラマ」も今やそこで展開される演技は「アニメの実写版」みたいです。
ひょっとすると演出担当(私は演出「家」とは呼びません)の多くが、かつて隆盛を極めた「小劇場」世代であり、おそらく「アニメ」をたくさん見て育った世代だからかも知れません。

最近、かつての新劇で言われていた「リアリズム演技」を映像作品で見ることはあまりありません。
そのように言うと私のことを「リアリズム演技」の信奉者、至上主義者のように思われるかも知れませんがそうではありません。私は「新劇のリアリズム」ですら「新劇リアリズムという様式」だと思ってはいます。
同時に私は歌舞伎や文楽など古典演劇を始め、アニメなども含めた「様式化された演技」を否定するものではありません。
しかし「一般的な会社員が登場するドラマ」で登場人物が「歌舞伎調」でしゃべっていたら違和感がありますよね?
逆に大星由良介が「月に代わってぇ〜〜、オシオキよっ!」と高師直を斬ったら、興ざめです。

様式的な演技(古典演劇、ミュージカル、アニメなど)であっても、日常的演技(新劇、映像など)であっても、要は「観客、視聴者が、登場人物の心をリアルに受け取め、共感できるかどうか」が決め手なのではないでしょうか?

そういう観点で言えば、最近のドラマに登場する日本人は表情豊か、感情豊か、表現豊かに過ぎるように思うのです。

昔、11PMという深夜情報バラエティがあって、そこで司会の大橋巨泉氏が「アメリカ人の友人から『日本人は表情に乏しい』と言われる。確かに欧米ではジェスチャーも大きく、感情表現豊かで…」と発言していました。これは50年ほど前の発言です。
つまり少なくとも50年ほど前まで日本人は「日常生活において、あまり表情豊かに表現していなかった」ということを裏付けていないでしょうか?
余談ですが私の子供時代はすでに経済高度成長期ではありましたが、父親が「いただきます」というまで子供はもちろん、母も食事に手をつけられないというのが一般的でした。そして食事中、テレビをつけることも、会話をすることも禁じられていました。(え?……うちだけ?)
NHKの朝の連続ドラマでは、登場人物が食事中に箸で相手を指しながら話すというシーンがありましたが、そういうことは「絶対にしてはいけないこと」であり、仮にそんな人間がいたら、それは「躾を受けていない」人間でした(笑)

私は別に「史実に基づいて演技する」ことこそが大切だと言っているのではありません。
人間だれしも「今」を生きているのですから、聖武天皇役が奈良時代の日本語の発音でセリフを言う必要もないし、長谷川平蔵役が江戸時代の多くの日本人のように歩く必要もないと思います。

しかし、「どこまで許容するか」「どこまで史実に基づくか」「どこまで現代人に『過去』を受け入れてもらえるか」ということは表現上、考えるべきではないかと思います。
これは別に「過去」を題材にとった作品(時代劇とか、近代劇)でなくても同じです。
どれほどその時代の「人間」を納得してもらえるかということです。
以上は作り手である制作担当や演出担当、脚本作家、さらには出演者やほかの多くのスタッフの考えるべきことでしょう。
ウケ狙い、安直な視聴率稼ぎ、一部の人間の番組(作品)私物化などという低レベルな価値観でモノを創っていると「アニメの実写版」になります(笑)

posted by DNA計画 at 17:44| Comment(0) | 俳優 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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