【ボイスサンプル(サンプルボイス…かな?)】
では、「どんな内容のサンプルボイスにするか」ということについて述べました。
【俳優(声優)・ナレーター初心者コツ講座「サンプルボイス原稿」1】
ここでは「用語」「表現」「著作権」などについてお話しています。
【俳優(声優)・ナレーター初心者コツ講座「サンプルボイス原稿」2】
では「映像的にならない、説明的にならない」ことを説明しました。
さらにその「映像的」「説明的」とはどういうことかについては、
●俳優(声優)・ナレーター初心者コツ講座「サンプルボイス原稿」余談【説明的セリフ】
●俳優(声優)・ナレーター初心者コツ講座「サンプルボイス原稿」余談【映像的ボイスドラマ】
で「セリフ」を例に説明しました。
こまごまと説明はしたのですが、基本的には「自分が作りたい内容」や「自分が得意だと思っている表現や技術」と、所属しているプロダクションのマネージャーなどとの判断のすり合わせが必要でしょう。
私どもDNA計画では基本的にそのプレイヤーの「やりたいもの」を優先させてサンプルボイスを製作してもらいますが、事務所的観点で言えば「これではたぶん売れないだろう」と思われるものもあったと思います。
まず「内容的」にいままで説明してきた問題点(映像的、説明的)に該当しているサンプルもありましたし、「技術的」な問題(発音、アクセントなど)もありました。
あるタレントなどは「巻きナレーション」というタイトルのサンプルを作ってくれたのですが、カミカミだし、発音は不明瞭だし、そのクセやけに早口なのでそれでは逆効果です。
「やりたいもの」や「やれると思っているもの」などと現実は違うということですね。
ただ、今日はひとつだけアドバイスを送ります(笑)
それは「自分の名前」です。
たぶん「サンプルボイス」の各ファイルの冒頭では自分の名前やファイルのタイトルを名乗ると思いますが、このクレジット部分(自分の名前、ファイル名)は、しっかり言いましょう。普通のスピードで結構ですから明瞭な発音にしたほうがよろしい。
なぜなら、実際にサンプルボイスCDなどを聴いてキャスティングする側が、サンプルボイスの詳しい内容まで聴かずに「まず冒頭の名前の音声だけでチェックする」ことがあるからです。
名前の音声で大まかにチェックしておいて、あとでそのチェックしたタレントのサンプルボイスを聴きます。実は私もラジオドラマのキャスティングをするときにそうしていました。
だって、何社ものサンプルCDがあって、ナレーター(声優)の数は数百人ですよ?
CDを全部聴いていたら何十時間もかかってしまいます。急な仕事のときではその時間がとれません。
また「自分の名前(芸名でも)」をいい加減に発音している人は、きっと仕事のレベルも…と判断してしまうのです(笑)
この業界は自分の「名前と声」(声優、ナレーター)あるいは「名前と顔」(俳優)を知ってもらうことが重要です。