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DNA計画代表の真藤久峰子です!
幅広い年代を対象に、幅広い表現分野を指導します!
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2015年08月31日

某タレント養成所でナレーションのレッスン PART6

例によって某タレント養成所にナレーションの出稽古に行ってまいりました。

私はレッスンの最初には必ず「幅広く質問するように」と促します。
たいてい質問は出ません(笑)
その理由は簡単で、「日ごろ勉強していない」か「実は、本当は、声優や俳優の仕事に興味がない」か「わかっているつもり」のいずれかです。

それでもおひとりの受講生ががんばって質問なさいました。

「日常において手っ取り早く効果が出る練習はないか」

いいですね〜。この「手っ取り早さ」は多くが求めるところです。
テレビ通販などでも「手っ取り早く」キレイになる、やせる、鍛えられる、健康になる、のがもてはやされているようですからね(笑)
残念ながら技術訓練では「手っ取り早さ」というのはなかなかありません。
ただ、間違った訓練方法や、手っ取り早そうにみえて実は非効果的な訓練というのはあります(笑)

そこで「発声」の理論について1時間ほど説明しました。
途中、いくつも設問をし、それぞれについて考えてもらいましたところ、様々に回答してくださいました。
「考える」というのは本当に大切なことです。回答の正誤は関係ありません。「考える」ということこそが大事なのです。

さて、問題はそれら回答の中に私には理解できない言葉が多くあったことです。
それは「メリハリ」「強弱」「切り替え」「間」「表現」「感情」などです。
おそらくこれまでの演技などの訓練の場でよく耳にし、身に染みついたのだろうと推測します。
もちろんそれらの言葉の意味が理解されて使われているのならあまり問題はないのですが、おそらく意味は明確ではないのだろうと思います。それはその語彙の使われている文脈を推敲すればわかります。また意味を間違って解釈している可能性もかなり高いと思われます。

演出に「そこはもっと表現して」と指摘されて、表現できるようになるのでしょうか?(笑)
「表現」という言葉の意味を明確にわかっておかないと(「知って」ではなく)表現のしようもありません。
演技やその他、表現を教える「先生」は、ダメ出しに使う言葉の定義をちゃんと受講生に教えておかないといけません。
もっともいくら教えても、それは単に知識として伝えただけで、受け取る側が「わかって」いないとどうしようもありませんが(笑)

「知っていること」と「わかっていること」は違います。


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2015年03月18日

2015年無料体験講座「ラジオドラマ」開講のご報告

ラジオドラマは演出するのも録音するのも編集するのも、そして演技するのもむずかしい!!!

聴き手がどのようにちゃんと内容を理解し想像してくれるかを演出は十分考慮しないといけません。
大きな声の表現もあればモノローグのように小さな、ささやきのような表現でもちゃんと録音して音量レベルを最良にしなければなりません。
余計な音が録音されていないか、効果音はどこに、どのような音でどれくらいの音量でつけるかという編集。
そして、演技で使えるのは音声しかありません。

今回の「ラジオドラマ」体験講座では、発音やアクセントよりも演技に主眼をおいてもらおうと考えていました。
同時に、マイクワーク(マイクと口との距離をどのように変化させるかなど)や、マイクシェア(誰がどのマイクをどのタイミングで使うか)なども体験していただきました。
皆さん、一所懸命にいろいろとトライしてくださり、面白い録音ができたと思いますが、やはり「音声のみでドラマを作る」ということは奥が深く、相当な演技力が必要とされますね。
それも「声で演技表現する」というむずかしい課題です。
演技の基本は「役の思い」であると考えますが、ラジオドラマの場合はそこに「音声表現技術」も必要でしょう。発音があまりに悪いのはいけないかも知れませんが、だからと言って発音が明瞭であるとか、アクセントが正確だというのでもラジオドラマでいい演技ができるとは限りません。

昨今のラジオドラマについては演技も演出も、さらには録音を始めとして、効果音やBGMについても私は「はたしてこれでいいのか?」という疑問を持ってしまうことが多いのです。
脚本については「到底これではラジオドラマにはならないな」というものも大手を振って放送されています(笑)

俳優だからラジオ「ドラマ」で表現できると考えるのは早計でしょう。
ただ、「セリフを言えればいい」というものではないと思うんですがねぇ…。
また、発音がいいとか声がいいとか、ひどい場合は「売れっ子だから」というような理由でキャスティングするのもいかがなものでしょうか?

私もまだまだ勉強しないといけません。
録音したファイルは、今日の受講生の皆さんに聴いていただき、また参考にしていただくことにしましょう。

昔々、私の弟子がやはりレッスンでのラジオドラマで、すごくいい演技をしてくれたことがありました。
若い母親の役で、あどけないわが子をこの世に残したまま死んでいく場面です。
夫は彼女の手を握っているという設定です。(もちろん俳優は実際には握っていません)
ところが、私の弟子は「演技しているとき、まるで本当に手を握られている感覚があったし、手のぬくもりまで感じた」と言いました(驚)

演技とは…
これ、なのです。

次回は3月24日(火)、無料体験講座の最終回「アテレコ(吹き替え)」を開講します。
まだ受講枠に空きがありますので宜しければメールフォーマットでご応募ください。
(岩鶴恒義)
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なにやらわかったようなことを言っておりますが(笑)
でも、今年の無料体験講座もいよいよ最終回のようですからご都合のつく方はぜひ受講してやってください!
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2015年03月11日

2015年無料体験講座「朗読」講座開講のご報告

無料体験講座の2回目は「朗読」です。
6人+見学者1名のかたがたが参加してくれました!

まず私が作った「朗読・ナレーション・アナウンス」のそれぞれの違いをまとめたプリントを配布して、分担して読んでいただきました。これでおおざっぱにではありますが、それぞれの特徴をつかんでいただけたのではないかと思います。

今日から参加下さった受講生さんから「句読点はきちんと守って読まないといけないものか?」という質問がありました。これについては前回の講座でも解説しましたが、「音読」においては「意味の切れ目」でポーズが入るというのが基本です。日本の学校教育では「音読」においてすら「句読点」を守らせようとするのですが、句読点は「文意を理解しやすくするためのもの」です。
音読のコツは「いかに意味のまとまりで句読点をつけるか」ということです。

さて、教材の絵本をそれぞれに朗読していただきました。
録音ファイルはまた皆さんにお送りいたします。

課題点は以下のようなものです。

●原稿を机に広げてしまったために口がマイクから左右に離れてしまう。
●横書き原稿を手持ちにしていたために、1行目を読んでいるときの音圧が最終行に向かうに従って徐々に下がってしまう。

いずれも「最初に決めたマイク位置から離れたり寄ったりするので録音レベルが変化してしまう」ということになります。これは一般的な朗読やナレーション、ましてやアナウンスでは、ある種ご法度です(笑)
声がオンになったりオフになったりしますのでね?

あれ?
ん?
それって次にやる「ラジオドラマ」のテクニックですやん!!
しかも、かなり流暢な!!(笑)

ああ〜、もうすでにラジオドラマのテクニックをお使いになっていたということなのでしょうか?
それを見抜けなかった私は愚かです(笑)

改めて申しますが、次回3月17日は「ラジオドラマ」講座です。
今からでも受講申し込みを受け付けますので、皆さん奮ってご応募ください。
※メールフォームにリンクします。

(岩鶴恒義)
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あいかわらずいい加減な空気が流れていますね〜
まあ、宜しければラジオドラマ講座を受けてやってください。

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2014年03月24日

俳優(声優)・ナレーター初心者コツ講座「ナレーション」(マイクテスト)

先日、あるアナウンサー養成所のラジオドラマ講師として招いていただきました。

ブースに入った出演者が「マイクテスト」をしたのですが、そのひとりが「アー、アー」とおっしゃっていました(笑)
ナレーターだけではなく声優でもそうなのですが、マイクテストというのは「マイクが生きているかどうか(ケーブルがちゃんとつながっているか、断線していないか、マイクに不具合はないか)」だけのチェックではありません。入力レベル(音量)をチェックするのが本来の目的です。
そこで「コツ」というほどではないのですが、広い意味での「スタジオマナー」のうち、「マイクテスト」について説明しておきます。

【マイクテスト】
@マイクの前に座ります。(あるいは立ちます)
Aナレーションの場合は、たいていヘッドフォンを装着します。余談ですが、ケーブルが1本だけのヘッドフォン(たいていはそうなっています)の場合は、ケーブルのあるほうがLEFT側です。
SENNHEISER HD280pro-02.jpg  SENNHEISER HD280pro-03.jpg
ヘッドフォンの装着の仕方だけでどれくらいの経験者かわかりますから気をつけましょう(笑)
B机のある場合は、アクセント辞典や筆記具や飲み物(水)を邪魔にならない位置に配置します。ただ、水に関しては事前にエンジニアさんにブース内に持ち込んで良いかどうかお尋ねくださいね!
Cさて、これで事前準備が整いました。どんな姿勢でも良いので、原稿を一番読みやすい姿勢で「本番のつもりで」原稿を読みます。くれぐれも勝手にリハーサルモードにしてはいけません。あくまで「本番モード」で読み続けます
Dエンジニアさんがそれに合わせてマイク位置をセッティングしてくれます。あなたがマイクに合わせてはいけません。あくまでエンジニアさんがあなたに合わせてくれますのでね?
Eエンジニアさんが「じゃ、宜しくお願いしま〜す」と声をかけたらセッティング完了です。それまで原稿を読み続けます。途中で勝手に読むのをやめないようにしましょう。

以上です。
このあとのリハーサルおよび本番については「キューランプ」や「タイムキャラクター」の項を参照してください。

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2014年03月02日

朗読・ナレーション無料体験講座の締め切り

いよいよ3月4日(火)から『朗読・ナレーター「無料体験講座」』を開催します。

3月4日以降の毎週火曜日にこの無料体験講座を開催しますが、各講座とも申し込み締め切りは開催日の前日月曜日です。
1回目の講座(発声講座)の締め切りは明日に迫りました。
今からでも遅くないので、「勉強したい」と思っている人は素直に申し込みなさい(笑)
何しろ「無料」ですからね…。

最初の「発声講座」でどんなことをやるかと言うと、受講者さんにはテレビCMの原稿を読んでもらい、そこで「発声」の課題があるようならそれを指摘して、その課題をクリアできそうな訓練方法を提示および実行してもらおうと思っています。あまり本格的にはできませんけれど…

ただ、講座の時間が90分しかないので、あまり発声理論の説明に時間を割くことがむずかしいと思うので、すでに受講希望を出してくださっているかたには事前に「発声理論の資料」をメールでお送りしておきました。

発声でも演技でも、講師が文章で理論と訓練方法を説明するのは困難です。
ましてや受講生がその理論と訓練方法を理解するのも大変です。

やっぱりライブのレッスンで体感してもらうのがベターでしょうねぇ〜。

受講を予定してくださっている皆さんにとって少しでも参考になる講座にしたいと思っています!です!

梯雲演戯ワークスタジオ主宰■岩鶴恒義

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2014年02月23日

俳優(声優)・ナレーター初心者コツ講座「思い切り」

今日はコツでもなんでもない話(笑)

演技その他の先生はよく「思い切りやれ」とか「思い切り良く」という指導をします。
確かに「思い切り」やったほうがいい結果が出ることが多いようですが、どういう状態を「思い切り」なのかわかっておっしゃっているのでしょうか?(笑)
いや、その先生の言う「思い切り」がどういうものかは問題にしません。
ただ、「思い切り」にしろ何にしろ『それは具体的にどういうことか』というのを説明できないといけないと思うのです。
よく言われる「役になりきる」というのもそうですね?
ちなみに、私は「役になりきることは論理的にあり得ない」と説明します。先日も「役になりき」れなかった人が世間を騒がしていました(笑)
でも、どういう状態を指して「役になりきる」とおっしゃっているのかちゃんと説明できればその言葉を使ってもいいのかも知れません。

さて、本題に戻して「思い切り」の話です。
いつぞや『緊張』の話をしました。
つまり、他人の評価を気にしたり、自分を良く見せたいという自然な心のあり様が「緊張」を生むという説明でした。そして、その評価対象を「自分」から「作品」など、自分の「外にあるもの」にすることで緊張は「集中」に変容するという話をしたのです。

結論的に言いますと、「思い切り」というのもこの話に関連しています。

演技やナレーションなどの仕事の現場や練習において、人間はさまざまな「思い」を持ちます。

失敗したくない
無難にやっておきたい
それはダメだ(ダメ出し)と言われるのではないか
ヘタだと思われているのではないか
うまいと言われたい
これからも仕事に呼ばれたい
etc.etc.

それら「緊張」を生み出す要因でもある「(自分を第一にする)思い」を「切る」こと。
私は「思い切り」をそのように説明しています。
いわゆる「雑念を捨てる」というのにも似ていますね?

思いを切って、雑念を捨てて、「どうしてもこうしないではおれない」という気持ちを凝縮させてそれを自分の外側に出力させること。それが「表現」でしょう。
ひょっとしたら「芸術は爆発だ」というのはそんなことかも知れませんね(笑)
posted by DNA計画 at 12:34| Comment(0) | レッスン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年02月16日

俳優(声優)・ナレーター初心者コツ講座「難読語対策」3

まずは次の文を、できればスラスラ読んでみてください。




TOKAINOKOJIMATOISONONAMIHEI




いかがでしたか?
正解は…



都会の小島と磯野波平


漢字かな混じりだとスラスラ読めますね?
つぎのはどうでしょう?




To be to be ten made to be.




正解は…

飛べ 飛べ 天まで 飛べ。…です(笑)
ははは、失礼しました!
たぶん多くのかたが「トゥビー、トゥビー、テン、メイド、トゥビー」とお読みになったのではないでしょうか?

ローマ字というのは「表音文字」ですね?
つまり「音を表している」ので、「音」はわかりますが、「意味」はすぐにはわからない。
To be のほうはひっかけです(笑)
英語に慣れた現代人には日本語だとは思いにくいものです。いわゆる「先入観」というものですね。

以上のことから何を言いたいかと申しますと、難読語に遭遇したとき、私たちはつい「音を正確に発音しよう」としてしまいがちだと言うことなのです。つまりそういう「意識」を持ってしまうことが多いのです。
しかし、ローマ字を漢字(都会の…)に直すと、すらすら読めます。

漢字は「表意(「意味」を表す)文字」ですね。
つまり私たちは「意味」を音声化するのが楽だということなのです。

いままでの「難読語対策」は「音として発音するための方法」について説明しました。
ひとつは昨今広く行われている「母音だけで読む」という日常訓練方法であり、もうひとつは「書き変えることで意識を変える」という緊急避難的方法でした。

今回は「意味をしゃべろうとすれば発音しやすい」ということを参考として説明しておきます。
これはセリフでもそうです。
役の意識や考え方や思いがしっかりと自分の中に根付いた時、「あれ? ウソみたい! あんなに発音しにくかったセリフがすらすら言えるぞ!」という体験をなさることでしょう。

原則的に「言葉は意味の現れ」です。


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2014年02月14日

俳優(声優)・ナレーター初心者コツ講座「難読語対策」2

世の中にはむちゃくちゃ発音のいい人がいます。
まあ、プロの俳優さんやナレーターさんなどでは当然かも知れませんが、私はいまいち発音が良くないのです。え? 「そんなこと胸を張って言うな」…おっしゃる通りです(笑)
いやいや、プロのナレーターさんでも、「難読語」というのはあるんです。
もちろん事前に原稿を読んで練習はしていても、不思議なことにスタジオで録音が始まったとたんに「あれ? あれれ? 言えないゾ!」という事態に直面することがあります。

昔、東京にナレーションの仕事をしに行ったとき、もちろん新幹線の中でも練習をして、まあ、さほど発音しにくい言葉はなかったので安心していました。
さて、東京のスタジオについて収録が始まると…
原稿中の「身体(からだ)」という言葉で突然呂律(ろれつ)が回らなくなったではありませんか?!
か…くゎ…かるぁだ…あれ? …かろ…だ…あれ?あれ?
別に病気ではないようですが、発音できないのです。焦りました…。
そこで私は「身体」という文字をペンで消して「空田(からだ)」と書き替えました。
つまり自分の意識を「空田という苗字」という意識に変えたのです。
お陰でその後はスムーズに読むことができました。

別に宗教の話ではありませんが、私たち人間は「意識で身体をコントロール」しています。
意識を変えれば行動が変化するということですね。
演技で言えば「こころが動けば身体が動く」ということであり、その逆である「身体の動きから意識を変える」ということもできます。前者が言わば「リアリズム演技」であり、後者が古典演劇などの「スタイル演技」にあてはまります。

さて、「意識を変えることで難読語を発音しやすくする」という方法はほかにもあります。
たとえば多く原稿にカタカナで書かれている外国語(外国人名)などは、例えば英語表記にするという方法もあります。スペルなんか間違っていてもいいので書き変えます。
逆にローマ字で書かれていたらカタカナやひらがなに書き替える、あるいは漢字にしてしまうという方法もあります。

DNA計画のあるタレントがサンプルボイスの収録時、「それなら」という言葉の発音に難がありました。
そこで私は「それ奈良」に書き変えなさいと指示しましたらうまく発音できました。ちなみにこのタレントは「外郎売」はうまかった(笑)

もちろん日常的に発音訓練をするというのは初心者の皆さんはもちろんベテランでも必要でしょう。
ただ、突然発音しにくくなったというような非常事態では緊急避難的に「書き替えることで意識を変える」ことでクリアできることがあります。
ラベル:発音 困難 難読 対処
posted by DNA計画 at 17:24| Comment(0) | レッスン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年02月11日

俳優(声優)・ナレーター初心者コツ講座「難読語対策」1

難読語というのは、この場合は「発音がむずかしい語」という意味です。
外国語(カタカナ)や専門用語を始めとして、通常ならそれほど発音が難しくない言葉なのになぜかナレーションをするときに限って言いにくい、ということがあります。

もちろん原稿の中の読みにくい語は何度もゆっくり発音して「舌のシーケンス(動かし方の順番)」を体に覚えこませるということも重要です。
また、専門学校での滑舌訓練で「早口言葉」を文字通り早口で練習していたために、結局発音が明瞭になっていないという人がいます。早口言葉(これも難読語)は「早口」で練習してはいけません。 「ゆっくり、確実に」やることがまずは大切です。

さて、その上で、今回は「母音の練習」の仕方について説明しておきます。

母音の練習と言っても「アッエッイッウッ」ではありません(笑)
言葉の音節というのは無数の組み合わせがありますから、そういう決まり切ったシーケンスをやってもあまり効果がありません。

発音を形成するのは母音と子音だということはすでにおわかりでしょう?
そこで今回は、まずは「母音」だけの訓練をします。
どんな風にやるかと言いますと、発音すべき語をすべて母音だけで読みます。

【例文】
菊栗 菊栗 三菊栗 合わせて菊栗 六菊栗

これをローマ字で書くと、
kikukuri kikukuri mikikukuri awasetekikukuri mukikukuri
となりますね?
その母音だけを読むと
イウウイ イウウイ イイウウイ アワエエイウウイ ウイウウイ(ワは母音)
となります。これが「母音の練習」です。
母音だけで読むときも共通語アクセント型を守ってやると良いでしょう。
最初は慣れないのでまずローマ字に変換して読んだほうがやりやすいと思いますが、慣れてきたらわざわざローマ字で書かなくてもすぐに母音だけで発音できるようになります。

新聞や雑誌の本文を母音だけで読めるようになれば、ずいぶんいい発音訓練になりますよ。
ぜひ、日常的にやってください。


posted by DNA計画 at 17:31| Comment(0) | レッスン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年02月09日

俳優(声優)・ナレーター初心者コツ講座「緊張」

人前で何かをやるというのは多く「緊張」を生み出します。
厄介ですねぇ…
「自信を持って」と誰かに励まされて緊張せずにいられる人は幸いですが、「自信」は練習の質と量の裏付けがないと生まれて来ません。また、いくら多く練習したはずでも「どうしても緊張する」という人もいるでしょう。
その「緊張」の結果、たまたま事がうまく運べば、あるいは終われば万事よしかも知れませんが、それはギャンブルですし、また同じような場に遭遇すると「緊張」するかも知れません。
これは「根本治療」が必要です(笑)

そもそも演技に関係した場面で「緊張」するケースを考えてみましょう。
(ただし、技術面では十分練習を積んでいるという前提です)

舞台本番
オーディション
スタジオ収録(映像・音声)

などでしょうか。もちろん他にもあると思います。
特によく知らない人がその場にいると緊張しそうです(笑)
なぜなら「その人」が自分をどう評価するかわからないということが原因でしょう。実はそこに「緊張」の原因があります。

誰しも自分という人間や自分の行為に対して「いい評価」がほしいものです。いくら自分で自分のことを「評価」していても、舞台でもオーディションでも仕事でも「自分に対する評価は他人がする」ものです。そのことがどこかでわかっていると、自分の行為に対して「不安」がつきまといます。これが「緊張」の原因なのです。その結果、緊張のせいで思い描いていたパフォーマンスができなくて、さらに緊張が増すという悪循環に陥ることにもなりかねません。

「自分を良くみせたい」
それは自然な心のあり様だと思います。しかし、そこでその価値観を変化させることで「緊張」は「集中」に変化するでしょう。
つまり「自分」という価値基準から「他人」という価値基準に変化させるのです。
そこで、舞台や仕事の場合は「その作品を良くしよう」と考えます。
私はオーディションのときは「審査する人を楽しませたい」ということを念頭に置きます。
これはどんな仕事にでも敷衍できるのではないでしょうか?

プレゼンテーションなら「ぜひ、自分と違う意見がほしい(それでさらに企画が良くなるかも)」、セールスなら「できるかぎり顧客を喜ばせたい(売り込みより顧客の喜びを優先させる)」などです。

昔、ある朗読ライブパフォーマンスをやったときのことです。
ある朗読者が途中で何度か「かんだ(舌がもつれた)」のです。私は「ライブ」なのだからむしろそういう「人間的」な部分(読み間違い、舌のもつれ)を大切にしているのですが、その人はプライドが許さなかったのでしょうか、途中から手でリズムを取りながら、思い切り「巻き」で読み始めました。たぶん聴衆には作品の中身や味わいはわからなかったことでしょう。
私は「この人は自分のために朗読している」と思いました。

私たち俳優(声優)・ナレーターの「仕事」というものは基本的に「(他者に対する)サービス業」です。
お金の関与が少ない「芸術」も他者を喜ばせることで成り立ちます。

価値観を「自分」から「他人」に変化させることで、「緊張」を「集中」に変えてください。




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